こんにちは、るみです。
セカンド・サードビザ取得でファームジョブを検討している人であれば、
一度はCosta(コスタ)という会社を聞いたことがあるのではないでしょうか。
コスタは国内でも有数の優良会社で、コスタで働けばビザは間違いないと
多くのバッパーがコスタに集まります。
わたしはNSW州のCorindi(コリンディ)、TAS州のコスタで働きました。
今回は特にその2カ所のファームについてみなさんにわたしの経験をシェアしたいと思います。
コスタで働きたいけど、どうやってアプライするの?
どんな感じで働くの?
- コスタで働きたい
- コスタのアプライ方法を知りたい
- セカンド・サードビザのためファームジョブを探している
- ベリーピッキングに興味がある
コスタとはどんな会社
コスタは国内全土に30以上の地域に渡ってファームを持つ、非常に大きな会社です。
わたしのようなワーホリ組には、ベリーのピッキングが有名ですが、
ほかにも様々なフルーツ・野菜を扱っており、多くの雇用を生み出しています。
また、コスタのペイスリップがあればセカンド・サードビザは間違いないと
言われるほどの優良会社なんです。
コスタのハーベスト情報
コスタのハーベスト情報はこちらから公式サイトで確認することができます。
コスタのアプライ~インダクションゲットまでの道筋
コスタへのアプライ方法から実際にインダクションをゲットするまでの流れを紹介します。
ファームジョブのアプライの割には質問項目が多く面倒だなというのが正直な感じですが、
めげずにすべて記入していきましょう。
まずはコスタのホームページにアクセスします。
下記は、タスマニアでベリーピッカーとして働きたい人向けの募集です。
この段階では、ブルーベリーやラズベリーといったベリーの種類は選べません。
登録したメールアドレス宛にアプライ完了の旨の連絡が届きます。
これにてアプライ完了です。
わたしがアプライしたのは2020年3月とコロナ禍だったため、
アプライしてから3週間経ったころにCOVID Questionnaireという質問項目が送られてきました。
下記は実際のOnboarding Formsのメールです。
このメールはコリンディのベリーピッキングにアプライしたときのものです。
メール内のリンクからOnboarding Forms(資料を読んでQA回答、契約書、口座入力等)を完了させます。
下記は実際のインダクションに関するメールです。
メール内のリンクから、都合の良いインダクションの日程を予約します。
コリンディの場合は、インダクション後、そのままピッキング開始だったので、
ピッキングできる服装でいくことを求められました。
ちなみに、タスマニアはインダクションと仕事開始日は別日でした。
- コスタはアプライからインダクションゲットに至るまで時間がかかるので、早めにアプライしましょう。(わたしは5か月ほどかかりました)
- コロナ以前はオフィスまで直接出向くとインダクションがゲットできると言われていましたが、コロナ後はオフィスに直接出向くことを禁じているので、連絡が来るまで気長に待ちましょう。
コスタまでの交通情報
コリンディコスタ(Coffs Harbour)
上のマップにあるGreen Shedがコリンディコスタのインダクションが行われる場所です。
車必須の場所ですので、車がない人はピックアップしてくれる人を探す必要があります。
タスマニアコスタ
上のマップにあるCosta Exchangeがタスマニアコスタのインダクションが行われる場所です。
また、マップから分かるようにベリーの種類によって、ファームの場所が異なります。
どのベリーで働くかによって、住む場所を選ぶことをおすすめします。
Costa ExchangeまではDevonport(デボンポート)からバスと徒歩で行くことは可能ですが、
ファームに行くには車必須となります。
コスタでの働き方
どのクルーに配属されるかが運命の分かれ目!?
コスタで働くとまず『クルー』と呼ばれるチームに配属されます。
このクルー単位でピッキングするブロックが割り当てられ、
クルーのメンバー同士で競い合って働くことになります。
またレートはクルーのミドルピッカーが最低時給になるよう設定されるため、
クルーの中でミドルピッカー以上になれれば時給よりも稼ぐことができます。
すなわちクルーによってレートが変わってくるということです。
クルーメンバーの力量により、早いクルー(早いピッカーが多い)、
遅いクルー(早いピッカーが少ない)と差が生まれ、所属するクルーによって稼ぎやすさが変わってきます。
もちろん、遅いクルーに所属した方が稼ぎやすいです。
しかし、遅いクルーには良いブロックが割り当てられない、というような弊害も。
正直どのクルーになるかは運ですので、その中で少しでも早くなれるように頑張るしかありません。
2022年4月より、ピースレートの仕事でも、最低時給が保証される制度ができました。
そのため、2022年4月以前のわたしの経験と異なる点があると思います。
パッキングを制する者がピッキングを制す!!
ラズベリー、ブラックベリー、ストロベリーはピッキング後、自分でパッキングまでしなくてはいけません。
『パネット』と呼ばれる容器に規定量に達するようにパッキングします。
いくらピッキングが早くても、パッキング技術がないとかなりの時間ロスになります。
トップピッカーはパッキングのスピードや工夫が想像を超えますので、
一度トップピッカーの手法を見て、真似ることが成長する近道です。
また、朝早く出勤し、パッキングし易いようにパネット等準備した状態で
ピッキングに臨めるかどうかも非常に重要です。
小さいことの積み重ねが早くなるコツです。
ベリー別のピッキング特徴
ブルーベリー
コスタでブルーベリーのピッキングをしたことがありませんが、
ブルーベリーのピッキングは非常に簡単で稼ぎやすいと思います。
ポロポロと親指でブルーベリーを落としていく感覚で採るのがわたしには向いていました。
聞いた話ですが、コスタのブルーベリーファームは傾斜がなくピッキングし易い環境だそうです。
(他のブルーベリーファームは坂が多いです。)
その年によりますが、1㎏あたり3.5ドルくらいが標準のレートだそう。
そして、トップピッカーは100㎏は優にピッキングするのだとか。
ラズベリー
コリンディコスタ、タスマニアコスタともにラズベリーピッキングを経験しました。
ラズベリーはコツがいるため(単に実を引っ張っても採れません)、慣れるまで時間がかかります。
また、葉の裏に実ることが多いので、最初の頃は取り残しが多く、リピック(同じROWをピッキングし直す)に
なりやすいです。初心者泣かせのベリーですが、コツを掴めば稼ぎやすくなります。
また、ラズベリーは熟し過ぎたフルーツ(ジャムと呼びます)を全てキレイに採らないといけません。
しかしこのジャムはお金にならないため、多くのピッカーはジャムを採らずに良いフルーツのみピッキングします。
ラズベリーは時間差で実るので、同じブロックを数日開けて何回もピッキングするのですが、
多くのピッカーがジャムを採らない→ジャムが増える→そのブロックが荒れる、という悪循環で
次第にピッキングしずらくなります。
ピースレートである以上、いかに沢山採るかに集中したいところですが、
スーパーバイザーからのお叱りを受けたり、全員で同じブロックを1日かけてリピックしたりと、
非常にストレスフルな環境です。稼ぐためには、自己中かつ図太い神経がないとムリです。
その年の状況、ファーム地やクルーによってレートは異なりますが、
2020年8月のCorindiコスタのレートは1パネット約0.7~0.9ドル
2020年12月のタスマニアコスタのレートは1パネット約0.6~0.7ドルでした。
この年、コロナ禍で新規ピッカーが入らず、皆玄人ばかり。
それも影響し、レートがかなり低かったです。
ブラックベリー
タスマニアコスタでブラックベリーを経験しました。
タスマニアのブラックベリーは2種類あります。
- Karaka Black
-
シーズン前半はこの品種をピッキングします。ラズベリー以上のトゲでかなり痛いです。
トッポギのような細長い形をしていて、潰れやすく扱いが難しいため、レートも高め。(1パネット約0.7ドル)
ブルーベリーのピッキングのようにポロポロ採れるため、わたしの得意なベリーでした。
- Victoria
-
シーズン後半はこの品種をピッキングします。スーパーでよく見かけるブラックベリーがこの品種です。
簡単にピッキングできますが、実が大きくしっかりしているため、レートは低めです。
(1パネット約0.45~0.5ドル)
ブラックベリーのピッキングは初心者でも簡単にできます。
しかし、完全に黒色(漆黒)になってるものしかピッキングしてはいけなく、その色の見極めに慣れるまで大変でした。
また、ブラックベリーもラズベリー同様にジャムを採らなくてはいけないため、
どこまでジャムを採るかという裁量が非常に悩ましかったです。
ストロベリー
ストロベリーのピッキングは経験ありませんが、
コスタのストロベリーは腰の高さに苗があるため、屈む必要がなく非常にピッキングし易いそうです。
また、トロリーを引いてピッキングするため、ピッキングスタイルが他のベリーと異なります。
他のベリーに比べて断トツに実が大きいため、レートも低いです。
友達によると、1パネット約0.3ドルだったそう。
ベリーのピッキングってどれくらい稼げるの?
恥ずかしながら、コスタで働いたときの給料を整理してみました。
当時はすごく働いていると思っていましたが、振り返ると全然働いていませんね…。
ラズベリーピッキングを始めてから最初の頃は、全く稼げず1日平均200ドルを超える週がわずか3週しかありません。
この3週間はハイシーズンで、フルーツも多く働く時間も一番長い時期でした。
その後、次第に慣れ、タスマニアでは1日平均200ドルは当たり前、1日平均300ドルを超える週もありました。
一番稼いだ日は400ドル近く稼いだと思います。
わたしはボトムからミドルピッカーの間くらいだったので、多くのピッカーはわたしの1.5倍は稼いでいたと思います。
正直わたしはベリーのピッキングに苦手意識があり、
向上心もなく働いていましたが、頑張ってちゃんと毎日出勤すればこの給料を優に超えると思います。
そして、ハイシーズンになればフルーツも多く、働く時間も長くなるので、その分稼げますが、
その期間は本当に僅かです。ファームに行ったものの昼には仕事が終わってしまうなんてことも沢山ありました。
ベリーで500ドル稼げる!という謳い文句をたまに目にしますが、
すごく稼げる週もあれば全く稼げない週もあるのが、ピースレートの仕事です。
毎週平均してそれだけの金額を稼げるという訳ではないので、そこは注意してください。
タスマニアで働いていた際、2月の頭を最後に辞めましたが、
その理由は『ハイシーズンが来ないこと』でした。
何度もスーパーバイザーに聞きましたが、ハイシーズンは2週間後だと答えるばかりで、
一向にハイシーズンが来ませんでした。むしろ、ベリーが減り働く時間が短くなる一方。
そのため、もうハイシーズンは来ないだろうと見切りました。
ハイシーズン来る来る詐欺はよくあるので、すべての情報を鵜呑みにしてはいけません。
コスタが良いと言われる理由
コスタ以外のファームでピッキングをした経験はありますが、
ピッキングの仕事をするなら、やはりコスタで働くことをおすすめします。
- 1、スモコ・ランチ休憩が設定されている
-
コスタでは必ずスモコ15分・ランチ30分の休憩があります。
- 2、飲料水が用意されている
-
クルーごとに飲料水が用意されているので、ピッキング中に水に困ることがありません。
仕事先に水があるのは本当にありがたいです。
- 3、トイレが設置されている
-
ファームの至るところにトイレがあります。
ファームによってはトイレがなく、その辺の木陰で…と言われることが多いので、
当たり前のことに感じますが、整備されていることは貴重なんです。
- 4、雇用管理がしっかりしている
-
会社が大きいので雇用情報がしっかり管理されており、給料の支払いミスがありません。
あったとしても、きちんと対応してくれます。
また、コスタは1日の終了にパフォーマンスレシート(何パネット作ったか)をもらえるため
給料のトラブルが起こりません。
- 5、トランスファー制度がある
-
一度コスタで働けば、トランスファー制度を利用して、再度アプライせずに他のファームで働くことができます。
例えば、Corindiコスタでシーズン終わりまで働き、後にタスマニアへ移動するという人がたくさんいます。
中にはCorindiコスタとタスマニアコスタを何年も往復するような強者もいました。
もちろん、良いことばかりではありません。
コスタの偉い人が急にファームを訪れ、パッキングのクオリティが悪いと説教垂れたり、
ジャムを全部取れと言う割に、レートは低いままで全然稼げないことも。
ベリーの質とレートが見合わずあまりにも不公平であると、
クルー同士結束してボイコットを起こし、レートの交渉をするなんていうこともありました。
まとめ
以上、コスタのベリーピッキングについて紹介しました。
コスタで働くまで時間がかかったり、慣れないベリーのピッキングに苦労することもあると思いますが、
それでもコスタで働くことはビザの面でも労働環境の面でも非常にメリットがあります。
ですので、興味ある人は是非トライしてみてください!
- ベリーのピッキングで稼ぎたい
- セカンド・サードビザを取得したい